ウサギの体雑学(口まわり)
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あごすりブログ
◎細菌、真菌、ウイルス、寄生虫などの感染症によるものや、食餌性、神経系、ストレスなども下痢を起こす原因になります。
◎細菌性の下痢では、離乳したばかりの仔ウサギでは数日で死亡することもあり注意が必要です。
◎ウサギでは一部の抗生物質の投与でも腸内細菌叢のバランスを崩し、下痢を生じることがあります。
◎ストレスでも下痢を起こします。神経的に胃腸の動きが抑制され下痢になります。
◎繊維質が少ない、あるいはでんぷん質、糖質が多い食餌を過剰摂取しても下痢や軟便を起こしやすくなります。
◎仔ウサギは正常な腸内細菌叢が未形成で、バランスを崩しやすいため下痢になりやすいと言えます。
【主な症状】
★ いつもより柔らかい臭い便が見られます。便の状態は様々です。
★ 腹痛のため落ち着きがなかったり、背中を丸めた姿勢をしたりします。
★ 肛門周囲や、柔らかい便を踏むため足などの被毛に汚れが見られます。
★ 元気の喪失、食欲低下が起こります。
★ 症状が重い場合や長期にわたると、脱水が起きることがあります。脱水が進むと昏睡状態にまで陥ることもあるので早期に治療が必要です。
★ クロストリジウム属の細菌による陽性中毒では、水のようなサラサラとした便が見られ重症になります。
【予防と対策】
※原因によっては早期治療が必要となります。また、ひどい下痢をしていると衰弱が早いためできるだけ早く動物病院を受診しましょう。
※水分補給は必要ですが、水を与えすぎると下痢の状態もますます悪くなることもあります。また、誤嚥(ごえん/あやまって気管の方へ入ってしまう)の恐れもあります。
■ ストレスのかかる環境でないかを確認(ケージの設置場所、環境の変化等)
■ 食餌内容を再チェックしましょう。(繊維質が少ない、あるいはでんぷん質が多い等)水分を与えすぎていないか、あるいは暑さのために水分を飲みすぎていないか。
■ 換毛の時期で被毛を飲み込んでいないかなどの要因を改善するだけで治ることもあります。
■ 暖かい環境づくりをしましょう。下痢をしているとお尻の周りが汚れ、床材が湿ってしまいます。衰弱しているうえ体を冷やすと、ますます悪化するので吸湿性の良いバスタオルなどを敷いて頻繁に交換しましょう。
◎様々な原因から腸管の通過障害が起こる病気です。カーペットなどの化学繊維製品、ビニールなどをかじった破片やゴム製品、印刷物などの紙製品をかじり飲み込んでしまい、そこに食べ物や被毛が絡まり大きくなってしまうと腸が詰まってしまいます。
◎「腸捻転(ちょうねんてん)」や「腸重積」による腸のねじれ、腸管にできた腫瘍、腸管の炎症なども原因のひとつになります。こちらは症状が重傷で進行も早く、放っておけば「腹膜炎」などを起こし死に至る危険があります。
◎「胃腸のうっ滞」や腸管の働きを司る神経機能の低下などによって、腸管の蠕動運動(ぜんどううんどう)がなくなり、腸管の内容物が通過できない状態になります。
【主な症状】
★ 食欲が低下し、食べないことや腸内細菌叢のバランスが崩れることによって排便の異常が見られます。
★ 腸内でガスが溜まって痛みがあり、元気の喪失、歯ぎしりや腹痛などが見られます。
★ 水分が腸管から吸収されないと脱水症状を起こします。
【予防と対策】
■ 異物を飲み込まないように注意しましょう。カーペットやプラスチック、ビニールやゴムなどをかじらないようにしましょう。
※布性の飼育グッズは、物をよくかじるウサギには使わないようにするなど配慮しましょう。
◎肝臓は栄養の代謝や解毒、胆汁の生成など生命維持に欠かせない働きをしています。何らかの理由で肝臓の細胞に中性脂肪が過剰に溜まり、肝臓が膨らんで隆起し、血液の循環が悪くなり肝機能が衰えます。
◎肝臓に脂質が過剰に増えるとその処理が間に合わず中性脂肪が溜まっていきます。その他にも、絶食状態が続くとエネルギーを作り出すことができず、体内にすでにある脂質をエネルギーに変えるため脂質が肝臓にいったん集められます。
この時、処理しきれないほどの脂質が肝臓に蓄積されると「脂肪肝」lになります。
【主な症状】
★ 元気がなくなる、食欲不振、体重減少、上腹部が張るなどの症状が現れます。
【予防と対策】
■ 常に栄養バランスのよい適切な食餌を与えましょう。
■ 「不正咬合」、「胃腸のうっ滞」、ストレスや様々な病気が原因で物を食べなくなることがあります。その時に「脂肪肝」を起こす可能性が高くなります。状況によっては迅速に栄養補給を行いましょう。