ウサギの体雑学(歯)
kagoha0804@outlook.jp
あごすりブログ
【腎不全(じんふぜん)】
◎「腎不全」は加齢とともに増加する老齢疾患でもあります。腎臓の機能が低下すると、老廃物が排出されずに体内にとどまるようになってしまいます。
そのため、さまざまな症状が発症するのも「腎不全」の特徴です。
◎感染症では、「パレツレラ」、「マルトシダ」、「ブドウ球菌」などの細菌感染によって「腎炎」が起こります。
◎細菌感染以外では、「高カリウム血症」、「腎臓結石」、「ビタミンD過剰症」、「腎臓の脂肪変性」などが原因になります。
また、一部の腎毒性のある薬剤の投与で起こることもあります。
【急性腎不全】
◎急激に症状が進んでいきます。多くの場合、急性腎障害の原因は特定ができません。片側の腎臓に損傷(腎結石による閉塞など)が起きても、残っている正常な腎臓が機能を肩代わりするために、通常は臨床検査でもほぼ正常な結果が出ることがあり、急性腎障害は検出されないことがあります。
◎主な症状は、急速に元気がなくなり、食欲不振になります。血尿が見られ、末期では無尿(尿が生成されない、膀胱に尿が溜まらない)になります。
【慢性腎不全】
◎ゆるやかに症状が進行していきます。「急性腎不全」が完全に治らないまま、「慢性腎不全」に移行することがあります。
◎発症していても症状はわかりにくく、はっきりとした症状が見られるようになった時には重度に進行しています。
◎多尿多飲(たにょうたいん)になります。元気がなくなり食欲不振になります。全身の状態が徐々に悪くなり、貧血、痩せてくるといった症状が見られます。
<予防と対策>
★ 飲水量を増加させるためにも、常に飲み水は切らさないようにしましょう。給水ボトルからうまく水が飲めず、飲水量が足りないために腎臓に負担がかかっていることもあります。
★ 野菜を与える場合は、小松菜やチンゲン菜などはカルシウム含有量が多いため与えすぎに注意しましょう。
★ 進行するまではっきりとした症状が見られないことが多いため、動物病院で定期的に健康診断を行うこともおススメです。
【尿石症】
◎尿石症は尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)などに結石ができる病気です。オスは尿道が長く、詰まりやすいためメスよりオスのほうが重度になりやすい傾向にあります。
◎過剰なカルシウム摂取が結石の成分となるのが尿石症の原因の一つですが、はっきりとしたことは分かっていません。水を飲む量が少なすぎて排尿量が減ることも原因となります。排尿量が少ないと、本来ならば自然と排出されるような小さな結石や泥状の沈殿物が排出されません。次第に大きくなれば尿路を閉塞しやすくなります。
◎遺伝的に結石ができやすいこともあります。
<主な症状>
▣ 尿量が少なくなる、尿が出なくなる、血尿など尿に異常が見られます。
▣ 何度も排尿する、トイレに行く、排尿姿勢をとるが尿が出ずにいきんでいるなど排尿時の様子に変化が見られます。
▣ ジワジワと尿が出て、会陰部を濡らすため、尿やけができます。
▣ 痛みがあれば、背中を丸めてじっとしていたり、歯ぎしりをする、食欲不振、元気がなくなるという症状がみられます。
<予防と対策>
★ 十分な飲み水を与えます。きちんと飲めているのか確認をしてみましょう。
★ トイレが使いやすいかも点検をしましょう。
★ カルシウムの過剰な食べ物の与えすぎ、カルシウムを含むサプリメントを与えるのは控えましょう。
★ 肥満のウサギに多いともいわれるので、バランスの良い適切な食事と排泄を促進する運動が大切です。
種類 | カルシウム mg | 種類 | カルシウム mg |
キャベツ(葉) | 43g | パセリ | 290g |
小松菜 | 170g | セロリ | 39g |
大根(葉) | 260g | オオバ | 230g |
葉大根 | 170g | ブロッコリー | 49g |
チンゲン菜 | 100g |
※過食部100gあたり