ウサギ体雑学(皮膚)
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あごすりブログ
◎消化器官の働きが悪くなったり、停滞してしまう病気です。ウサギの消化器官は常に動いています。しかし、何らかの原因でその動きが妨げられると、食べたものが胃や腸にとどまり、「胃腸うっ滞」を起こします。
◎繊維の乏しい食餌やデンプンやグルテンの多い食べ物は消化管に負担を与え、胃腸の運動機能低下の原因となり腸内でのガスの異常発酵を起こすのです。
◎また、ストレスによって交感神経が緊張することや、運動不足、寒さ、過剰な毛繕いなども「胃腸うっ滞を」起こす原因となります。
◎ほかの病気(不正咬合や尿石症など)の痛みのため、十分な食事が摂れなかったり、異物が詰まってしまう事も原因になります。
◎「腸閉塞」を併発していたり、(≧﹏ ≦)クロストリジウム菌が増殖しやすく、食事をしないため「脂肪肝」が起こるなど二次的な問題も起こってきます。
(≧﹏ ≦) クロストリジウム菌?
・クロストリジウム属菌は、ヒトや動物の腸管にもいっぱい存在している菌だよ。
この菌は、酸素が全くない環境でしか増殖できないんだ。でもね、だんだん大きくなっていくために丁度いい環境だと、厚い皮の膜に包まれた球体に変わって、冬眠するように長時間生存できるんだって。
なんか、すごい?のかな。
クロストリジウムは土や河の水、湖底の泥やなんかに、自然界に広く分布しているんだよ。
◎ウサギは換毛期に限らず、毛繕いするたびに抜けた被毛を飲み込んでいます。ウサギの消化管には常にこうした毛が存在しています。
牧草などの繊維質に被毛はからめとられるようにして消化管を流れ、便とともに排泄され大量にとどまり続けることはありません。
ただし、「胃腸うっ滞」を起こし、飲み込んだ被毛が排出されない状態になるとどんどん溜まっていってしまいます。
【主な症状】
★ 初期は食欲はありますが、好きなものしか食べなくなります。症状が進行するにつれて食欲が低下していきます。
★ 排便の異常が見られるようになります。便が小さい、普段よりも少なくなる、排便がなくなる、粘膜便を排泄する、下痢症状などや体重の減少が見られます。
水を飲む量が増えることもあります。
★ 腸内細叢(ちょうないさいきんそう/腸内に棲む細菌が菌の種類ごとに塊になって腸の壁に張り付く状態)のバランスが崩れ、消火器内にガスが溜まりお腹が張ったようになります。
★ 痛みのため、元気がなくなる、背中を丸めてじっとしている、歯ぎしりをするなどの症状が見られます。
【予防と対策】
■ブラッシング■
毛繕いで飲み込む毛を減らすためにブラッシングをします。特に換毛期は頻繁に行う必要があります。
■ストレス軽減■
ストレスがかかるとウサギは頻繁に毛繕いする傾向があるので、運動をさせたり、遊ぶ時間を設けることも大切です。また、適切な温度管理なども心がけましょう。
■食生活の見直し■
食餌に関しては、高繊維質のペレットや牧草をあげることで胃腸の動きを活発にする手助けができます。食餌の回数を頻繁に分けて与えることも予防につながります。
■食べさせることで消化管の動きを促す■
牧草やペレットを食べたがらない時には、大好物を与えてみましょう。野菜や野草など本来の食性に近いものが良いでしょう。オオバやセロリなど香りが強い野菜はウサギの嗅覚を刺激してくれるかもしれません。
※果物や穀類が大好物の場合は、与えるならごく少量にしましょう。
■サプリメントには注意■
サプリメントにはでんぷん質を多く使用しているものがあります。でんぷん質を多くとると、「胃腸うっ滞」をはじめとした消火器の病気の原因となります。ウサギにとって適切なものを選ぶようにしましょう。
■食欲が減退している時■
いつも食べているフードは、いつでも食べられる状態にして置いておいたり、ウサギの体を休ませるためにケージに布をかぶせるなど環境づくりをしてあげましょう。
■お腹のマッサージ■
※ウサギが痛がっている時には無理せずに動物病院を受診しましょう。
・健康なウサギのお腹は軟式テニスボールくらいの柔らかさをしています。お腹の状態を把握し、動きを良くするためにマッサージを行う場合もあります。
・お腹を温めながらマッサージを行います。蒸しタオルを柔らかいビニール袋に入れ、手のひらでタオルを支えお腹全体に当てます。
・片手でお腹を支えて、もう片方の手の4本の指で包みこむようにして上から下へ順に押しながらずらしていきマッサージをします。
朝晩マッサージをするとき、毎回蒸しタオルを準備するのが大変だったのでホッカイロをハンカチなどで包んで代用していました。特に朝は時間がないので意外と重宝しましたよ。マッサージ後は自分で使えましたし。
優しく力を入れずにマッサージすると、ウサギも気持ちよさそうに口をコリコリ動かしてましたよ。